地域イベントが熱いぜ

レスラーが示してくれた、地域創生の鍵とは

富津市が18年度に破綻の恐れがあると報道されてからというもの、同市には市の内外から熱いエールが送られ続けています。

20150620wrestling01「隣の君津市も他人事ではない」と、地元君津市出身の人気レスラー大和ヒロシさんも立ち上がり、2015年6月20日、富津市総合体育館にて所属事務所である「Wrestle-1(レッスルワン)」の興行イベントを企画・開催し、成功を収めました。

地域を盛り上げるということは、単純な話ではありません。もちろんイベントを開催して多くの人が集まるということは、様々なきっかけが生まれるチャンスとなるのですが、どんなきっかけも、それが次に何に繋がり、最終的にどこに向かうのかというビジョンがなければ継続的にはならないもの。

例えば大切な考え方の一つに「地域密着」という言葉があります。地元の方と知り合い、話し合い、学び合うという姿勢から、地域を一緒に盛り上げて行くという同じ思いに繋がり、結果として大きなものに変化を遂げていきます。

2013年にすでに大和さんと出会っていたApps Journalの管理人は今回、ご本人と直接やり取りをする多くの機会を持ち、当初から富津市のプロジェクトについてお話を伺いつつその進捗を見守り、地域活性化における興行の意味とその未来について考えさせられることになりました。

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大和ヒロシという人物が目指すもの

実は大和さんの活動・行動範囲は多岐に渡り、Apps Journalの管理人が前身サイト「あじょする千葉」を立ち上げるきっかけとなった、君津市を中心とした異業種交流会の定例会にも参加されています。初めて出席された定例会で、大和さんが述べていたことをよく覚えています。

プロレスを通して地域を元気にするだけでなく、君津市出身の個人としては将来はスポーツや体育を通して地元の子供たちの健全育成や高齢者の皆様のリハビリといった健康面での貢献など、地域に根ざし地域に貢献できる人材の一人になりたいと思っています。

その後もスケジュールが合うときには異業種交流会に参加し、地元の事業者たちとの良い関係を築きながら、多くの方の助言を得続け、2014年7月の定例会の際に翌年6月に富津市でも興行を検討しているということをお話しされました。

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異業種交流会に参加されていた他の事業者たちも応援ムードになり、チケットの販売協力や開催当日のイベントにおけるプログラムに向けたアイディア交換など、様々な形で議論が盛り上がります。

大切なのは人と人との出会い

その後、富津市の興行イベント実現に向けて大和さんは、自身のトレーニングや他の場所での興行イベントを行ない、ハードな試合をいくつもこなしながら、時間を見つけて企画を進めていきます。そして2015年2月には、Apps Journalにも相談に来られました。

プロレスの試合だけではなく、地域の様々な方にもパフォーマンスに参加していただいて、一緒に富津を盛り上げて行きたい。

そこでApps Journalのメンバーで検討し、これまでに出会った、富津市内で地域を盛り上げるために活動している方々との会合をイオンモール富津のスターバックスにて段取りします。

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プロジェクトを企画し、協力者を募ったり理解者を得たいと思う場合には、「一枚企画書」を作成してそれを基に話し合いをするようアドバイスすると、大和さんは早速企画書を準備されました。地元の実力者たちとの会合は有意義に進行し、この時、当日のパフォーマンスイベントに向けた大きな一歩を踏み出しました。

翌日には富津市の情報を発信している地元メディア「富津っ子」の管理人さんとも会合の場を設け、ブログメディアでの発信やPR活動における協力体制を強化(6月に入って、「富津にプロレスがやってくる!WRESTLE-1 TOUR 2015 DAYDREAM富津大会 6.20開催[富津っ子]」が公開されました)。

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さらに、富津市役所にて市民による座談会が行われている「あんでも広場富津市.com)」にも出席し、地元のフォトグラファー、ミュージシャン、イベントプロモーターなどが集合したこの席での出会いも、当日のステージイベントに向けた重要な日となりました。

大和さんは富津市商工会にも出向いて地元の特産物の販売ブースを設けることなどを提案されたそうで、会場内外で「オール富津」に近づけようとアイディアを形にすべく様々な方との面会を計画して行かれました。

市の理解と協力を求めて

各地で興行イベントを開催される大和さんは、地元企業のスポンサーを募りつつオリジナルのパンフレットを制作して来場者に配ります。その中には市長の言葉も掲載され、これが単なるビジネス企画ではなく、地域活性化につながるスポーツイベントであるとの理解を得られるよう、地道な努力を重ねています。

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開催約1週間前となる6月12日には、表敬訪問にて富津市長と面会。Apps Journalも同席させていただき、その様子を見守りました。

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ここまで、すべてに密着したわけではありませんが、基本的には大和さんが一人で企画と広報活動の全てを自主的に行ない、地元の人々を動かしていたという事実には驚かされます。それも、日々のトレーニングや試合、子育てを行ないながら…。

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もちろん、Wrestle−1の興行を成功させたいというビジネス的な考えもあると思いますが、地元の将来を案じるからこそ自らが動いて実現して行こうという努力と情熱が伝わってきます。また、これは地元富津市民や事業者にとっても市を盛り上げるチャンスです。各自が、それぞれ自分のコンテンツを活発化したいという思いを持ちつつ、Win-Winの関係を築きながら一つのイベントプロジェクトに向けて意識を高めていき、それが伝わるときにこそ、未来が見えてくるのかもしれません。

地元のブログメディア「富津っ子」も表敬訪問の様子を熱くレポート6.20WRESTLE-1富津大会/大和ヒロシ選手が富津市長を表敬訪問・試合1週間前の熱い思いを語る[富津っ子])。

様々な人が繋がって、いよいよイベント当日を迎えます。

地元の意識は高いのか

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6月20日、その日は天候にも恵まれ、富津市総合体育館のエントランス前の広場では、地元特産物を販売するマルシェが開催されて訪れる来場者に富津市の美味しい自然の恵みがPRされていました。

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並べられた食材はどれもこうした機会がなければなかなか入手できないような新鮮なものばかり。

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また、大道芸人が様々なパフォーマンスによって来場者のテンションを高めていく様子み見られました。

プロレス観覧者の多くは東京方面からバスで来場するということで、明るい時間は幾分、賑わいが少なかったことが否めませんでした。しかしここに、地元の弱点が浮き彫りになったように思います。

Win-Winとなるよう相互利用できるイベントですから、こうした機会を活用して集客力を高め、自社と地域の経済活性化につなげる良いチャンスのはずなのですが、実際にはプロレスの試合が始まるまでの時間、来場者はまばらな印象だったのです。

一体、何が足りないのでしょうか…?

とはいえ、ステージパフォーマンスはバラエティーに富んだプログラムが用意され、盛り上がりを見せました。

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試合も順調に運ばれ、観客は熱気に包まれた会場で歓声をあげながら市内の初めてのプロレス観戦を楽しみました。

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さらに、試合終了後にはロビーにて、財政難を理由に中止となってしまった富津市の大きな花火大会を市民の力で実現させようという「富津市民花火大会」への募金活動も行われ、地域を応援する姿勢も見られました。

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大会は無事に終了。興行は成功したかもしれません。大和ヒロシさんの地道な努力は、確かに一つの成果を生み出しました。当日のレポートについては「6.20 WRESTLE-1 TOUR 2015 DAYDREAM富津大会フォトレポート[富津っ子]」もぜひご参照ください。

しかし、先に述べた通り、今回のイベントを企画段階から開催まで通して見ることによって、地域活性化というテーマを背景にApps Journalの管理人として多くのことを考えさせられました。

地域活性化を語る際の課題とは

こうした大きなイベントは地元市民が持つコンテンツではない限り、決して市民が自分たちで簡単に開催できるものではありません。ですから、他の方のイベントやプロジェクトをWin-Winとなる形で相互利用することによって経済活性化に結びつけようという意識がなければモッタイナイのです。

地元のイベントの規模も数も減少し、また人口減少と高齢化に伴う経済の停滞によってなかなかチャンスを生み出せない事業者が目立つ地域において、何をすれば誰もがハッピーになれるのかということを案内し提案できるコーディネーターアドバイザーが必要不可欠。今、富津市に足りないのはまさにそこなのだろうと。

試合前の富津物産マルシェでは、このチャンスを大いに利用して十分の利益や効果を上げることができた事業者もいましたが、その方は、何が売れるのか、何をやればいいのかということをしっかりと分析し、会場を盛り上げながら売り上げを伸ばすことをしっかりと考えていた、イベント慣れしていた若い事業者でした。そのノウハウが、事業者全体には行き渡っていないのです。

大和ヒロシさんの取り組みによって興行の成り立ちや企画の実現方法についてはよく理解できましたが、そのプロジェクトを活用して地域がいっそう経済的に活発化するには、ビジネスチャンスをモノにできるように導いてくれるナビゲーターの存在が鍵を握っているということではないでしょうか。

事業者の高齢化が進む中、地域の活性化を実現するために重要なことを、Apps Journalは模索し続け、そして実現を手助けしていきたいと強く感じました。

ふっつかよい

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