近年、福祉車両の需要はますます高まっています。お年寄りの送迎のみならず、手足に不自由を抱える皆さんが少しでも快適に移動できるようにと、自動車メーカー各社が様々な工夫をしています。
先日、「東京モーターショー2013」に出掛けたところ、「ダイハツ工業株式会社」からこの12月発売予定の福祉車両に目を引かれました。「TanTo CUSTOM (タント カスタム) 」をベースにしたものです。
タントの特徴である、「センターピラー(真ん中の支柱)が無い」ことに加え、ほぼ90度近く開く前ドアを活かし、新たに開発された「スライドしてせり出すシート」が注目でした。乗り降りだけでなく、快適さも兼ね備えた大変優れたこのシート、ウェルカムシートという名称だそうです。
こうした構造のおかげで重量も軽減、装置自体の価格も半分ほどになるのでは、と説明がなされました。動きはとてもスムーズで、もちろん安全装置も付いており、操作時のボタンを放せば動作が止まる仕組みです。
足元もゆとりがあります。座席は工夫の凝らされたパワーシートにもなっていて、前後の微調整はスイッチで行います。これだけの開口部の広さと、スムーズな装置があれば、この席に座る方も支える方も、少しでも体の負担を軽減し、移動がこれまでより心地よくなるかもしれませんね。
福祉介護の取り組みが盛んなきみさらず地域では、近い将来、このクルマをたくさん見掛けるようになるかもしれません。
[DAIHATSU]