房総に来て3年。1事業は3年で目途が立つと言われているものの、地域活性化にまつわるビジネスというのはそう簡単には行かないものです。
実際、自分自身の仕事・収入面では、この房総地域でもそれなりに実績を挙げてはいるのですが、何が「地域活性化」としての成果物なのか、というところではとても曖昧なものが多く、結果が出ているのか出ていないのかの判断基準が難しいんです。
考えてみると、活性化したい「地域」って、つまり何なのか、ということ。そして至った結論は、人とお金。人が元気になり、お金が流れる、ということ。
自分の努力で地域でどれだけお金が流れたかというのが、一つの指標になり、そうした活動をしている方もたくさんいて、それはそれで素晴らしいことなんです。
だけど、自分の功労で地域の人々が元気になったか、もっとお金の流れが生まれるように頑張ろうと思ってもらえたかどうかというのが、一番、目に見えない部分であり、そこに注力してこそ本当の「地域活性化」なのだろうと思ったんです。
人を元気にしてもお金にならない
ということは、自分がその地域に来て、いろんな人に声を掛けて、そうした人たちが努力することによって地域でお金が流れるようになった場合、この功績って誰のものになるんでしょうか。声掛けした人だとしても、それって全然目立たない。知られることがない。
ですから、「地域活性化は儲かりません!」と声を大にして言いたいのです。
お金が流れる仕掛けを作ることは、あくまでもビジネス。つまり、ビジネスが活性化した、ということ。ビジネスを行なっている人は、地域を活性化しているのではなくて、活性化「させられた」という立場なんですよね。
つまり、地域を健全に、元気にするのは、他でもない「そこに居る人々」そのもの。だから、「夢が持てた」「目標が持てた」「やる気が出た」という反応に結び付いたことこそ、本当の「地域活性化」なんだと…。
地域活性化したい人の収益方法
だから、もし「地域活性化で儲けたい」と思うのであれば、それは間違いである、ということです。
地域を活性化したいのであれば、他でしっかり稼いで収益を上げ、それによって得られる余裕を、地域のためにつぎ込まなければなりません。
それこそが「CSR(corporate social responsibility)」であり、企業の社会的責任、ってやつです。
大企業であろうと、中小企業であろうと、個人事業主であろうと、個人であろうと、農家であろうと。自分の稼ぎで余裕を生み出し、他の人を元気づけて夢と希望を与えることが出来れば、その影響を受けてみんなが元気になる。
皆が元気になることによって、いろいろなものが動く。
これが地域活性化ですよね。
だからこそ、「あなたが来てくれたおかげで、あなたが居てくれたおかげで、この地域の人々が元気になった! やる気になった!」という取り組みこそが地域活性化の根底にあるものだと思います。
そのためにも、自分は元気でなければならない。経済的にも、精神的にも、身体的にも。
とどのつまり、地域活性化とは
行きついた結論は、「地域活性化とはつまり、自分が活発であり続け、そして他人に夢と希望を与えること」です。これが、3年間に渡って何十人、何百人とやり取りし、様々なプロジェクトに関わり、立ち上げ、見守り、応援してきた結果。
そしてもうひとつの結論は、「地域活性化は決して儲かりません」ということです。
それでも、どうして自分はこの地で「地域活性化」に取り組むのでしょうか。
答えは意外と簡単でした。
まぁまぁ楽しいからです。