房総に来るようになってから6年目。自分の中の意識が大きく変化したと思うことがあるんです。
旅行に行ってそれまで見たことのなかったものを見たり、経験しなかったことを経験出来たりすることで、新たに意識するようになったことって誰にでもあると思うんです。
それまで東京や神奈川を中心とした生活を送り、普通に電車に乗り、普通にご飯を食べ、普通に空を見ていたという日常が、房総に来て経験するそれらのワンシーンが「こんな風に物事は進んでいたのね」なんて意識するようになったものが多々あります。
それまで気にならなかったことが気になるようになった、意識するようになった、みたいな。
そんな、「房総に来て意識するようになったこと」を5つほど紹介したいと思います。
旬の食べ物を意識するようになった
内房の滞在先のご近所さんや仲良くしてくださっている方から、採れたてのお野菜を戴くことが。
「あぁ、この季節が来たんだな」と意識させられるようになりました。
自分がそれまで農業的なことに関わったことがなく、ハウスで生産されてスーパーで売っているものを買っていた自分にとって、すでに何が旬のお野菜なのかという意識すらが消し飛ばされていた気がします。
ところが、失っていたこの「季節感」が、房総に来て皆さんから親切にしていただくことで、取り戻せたような気がします。
公共の乗り物に興味を持つようになった
例えば電車。単線が多いですよね。いすみ鉄道、小湊鉄道、内房線…。
夕暮れ時や明け方、電車の「カタンカタン」という音がかすかに聞こえるんです。電車の音に風情を感じるようになったんです。
東京で過ごす時の自分にとっての「電車」って、あくまでも大量の人間を運ぶだけの存在。
ところが房総では、電車が「観光」の一部になっているという感覚が強くなりまして、電車に乗りながら周囲の景色にどう溶け込むか、考えたことがなかったポイントです。
「電車と花」とか、「ライトアップする」とか、独特の楽しみ方があります。
月の満ち欠けを意識するようになった
平野が多く、起伏や高いビルがない房総において、月がよく目に入ります。
ビルとビルの間に「あ、月が見えた」という感じの東京とは異なり、夜空を見上げて月が煌々と輝いている様子を毎日見ているうちに、「今日は三日月だ」「今日は満月だ」という思考が生まれるんです。
以前、海外の田舎地方を旅行した時に月明かりで自分の影ができるのを経験して感動した経験があるのですが、房総でも夜、月明かりがまぶしい時にやはり影ができる。
田んぼとか畑とか農道とか多いですからね、月明かりにも風情が。夜空の天気も気になったり。星が綺麗な時も、すごく意識しますよね。
街の光、人工の光による光害がないからですよね。星空を撮ることが好きな方からは、房総はとても良い撮影スポットだとお聞きしました。
それまでは夜空を意識する生活なんてなかったんですけど、この感覚は随分変わったと思います。房総の魅力の一つだと思います。
富士山が気になるようになった
神奈川県の県央からは他の山が富士山の手前にあるために、富士山が見えないんです。
富士山が見える地域というのは限られているわけですが、内房には富士山を見るスポットがたくさんあるんです。
初めに内房に旅行に来た時に「富士山が見えるんだよ」と教わり、とても驚いたのを覚えています。
富士山のてっぺんに夕日が沈んで行く「ダイヤモンド富士」が撮れるのも内房の魅力の一つ。夕日が綺麗なのは言うまでもないのですが、そこに富士山も入るんですから…。
富津写真部で「富津市役所の屋上からダイヤモンド富士を撮ろう」というイベントをやってみたりもしました。
日常的に富士山が見えるという生活が房総で体験できるとは思いもしませんでした。「富士見」という名称も方々で目にします。
ただ、富士山が見えるのが当たり前すぎてなんとも思わなくなっちゃう人も多いみたいなのですが…。
飛行機の航路に関心が向いた
成田空港があり、羽田空港がある房総。夜は飛行機の光もよく目にします。
富津岬にある展望塔の上空は航路になっているらしく、展望塔から飛行機撮影している方も多いようです。
それまでそんなに頻繁に飛行機を目にして意識したことがなかったんです。空が広い房総、しかも空港が近い房総だからこそ、飛行機の動きが目に入るようになったんですよ。
他にもいろいろあるかもしれません。皆さんも房総に来て意識するようなこと、あったりしますか?
↑フリートークの音声コラム「房総APPS」もぜひ視聴ください!(ダラダラと喋ってますけど)
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