房総に遊びに来始めた初期の頃、「面白いものがいっぱいあるなぁ」と感動したのを覚えています。
地元の人の中には、「こんな何もないところによく来てくれたね」という方もいらっしゃるのですが、海が身近にない自分にとっては、海があるというだけでも凄いこと。
でも房総には本当に面白いものがたくさんあると思うんです。確かに、一流とか一級とは言えないまでも、「B級なんだけど面白いよね」と思えるスポットがたくさんあります。
これは果たして辛口なのか失礼な言い方なのか、はたまた褒め言葉なのか…。近年は「B級グルメ」というのもあって、マイナスというよりは「庶民的」というイメージのほうが定着しているとは思います。
そんなスポットが、房総には本当に溢れていて、それこそが房総の魅力なのではないでしょうか。
ちなみに「B級」をウィキペディアなどで調べてみると、「一級品に及ばないという卑下の意味合い」「A級に比べて費用対効果が優れているという自負の意味合い」また「もっぱら強い感銘を受けるほどではないがどういうわけか意識せざるを得ない個性を持っている」と表現されていて……。う〜ん、なかなか興味深い、鋭い言い方ではないでしょうか。
でも房総には、素材としては「A級」「一流」と呼べるものはたくさんあるんです。ただ、あるのが当たり前になってしまっていて、それを開拓してしまうと地域の魅力をよそに持って行かれてしまうという感覚があって投資しないのでしょうか。
景色もグルメも、「これは俺たちのものだ!」みたいな? 誰にも言いたくない、教えたくないという「いいもの」がたくさん。サービスを徹底して一流のものにしていきたいとは考えていないんじゃないか……と思うんですよね。
房総に埋もれているリーズナブルに楽しめる一流の魅力を「B級」と称して、房総の楽しみ方を紹介したいと思います。
海産物
海に囲まれてますからね、やっぱり海産物です。
例えば富津市などは、バカ貝(青柳)とか、有名な海堡丼とか。
また、採れたての生海苔などは本当に美味。
地魚なども豊富で、地元のお寿司屋さんなどに行くと「こんなに安くてこんなに食べるのか」というほどのものも。
旬のものをすぐに楽しめる、採れたてのものをすぐに楽しめる……。これはもう地元の人の特権。見た目の一流さよりも新鮮さにや味わいにこだわる、ということなのかもしれませんね。
鋸南に行くと「漁協直営の海鮮食堂ばんや」というお店があって、レストランとして美しく装飾しているわけでもなく、飾り立てず素朴な印象の建物の中に、メニュー豊富に海産物を楽しめるという…。
展望・眺望
東京にいるとビルが多いので、高いところから街を見るという意味では展望台なんかなくても下を見ることができるわけですが、房総に来て思ったのは「展望台」「展望塔」と呼ばれるものがたくさんあるということ。
空気や風を感じながら眺望を楽しめるという点で言えば、都会のビルからの景色とはやっぱり違います。
鋸山に行けばロープウェーで上って港町を見下ろせるのですがら、これはこれで素晴らしい。
九十九谷に行けば雲海が見られる。綺麗ですよ〜。
夕陽
こうした眺望の筆頭に、内房の夕陽が挙げられます。それも、富士山が見える。
「富士山+海+夕陽」の組み合わせが見られるというのが房総の特徴で、オンリーワンではないでしょうか。ところが地元の人からすると「あ〜、今日も富士山きれいだね」と、生活に溶け込んじゃっていてちっとも珍しいことではない…。
富士山を日常的に見ることがない自分にしてみれば感動的な一瞬だったりするんですけどね。これをわざわざ観光名所として「富士山が見える!」みたいな感じにはしない・ならないんだろうなぁ。
展望台からも素晴らしい富士山を楽しめます。
花
千葉県のホームページには、「菜の花」が県のシンボルとして挙げられてます。昭和29年4月にNHKが中心となって一般公募したものなのだそうです。ただし、正式には決められていないのだとか。……そうなのか。
あちこちに菜の花が普通に咲いています。いすみ鉄道が菜の花の間を走っていく様子を写真に撮っている方がたくさんいらっしゃいます。
本当に菜の花が多い。菜の花の王国ですね。花を楽しむことが日常の中に入り込んでいます。
もちろんドイツ村とかマザー牧場のように花を美しく並べて楽しめる施設もありますが、でも房総全体として花が生活の中で楽しめるというのは恵まれていますよね。
さらにさらに…
サーフィンなどのマリンスポーツなども盛んですよね。
特にサーファーからすると、房総は良い波だそうですよ。海水浴場も、「ものすごく有名な海水浴場」というのは耳にしたことはないのですが、でも地元の方々は海水浴を堪能していますよね。
房総に住んでいると、これらすべてのことが当たり前。あえて「観光化」しなくても、自分たちは幸せですよね。
街の中に古墳が普通にあるなんてのも、これまで経験したことはありませんでした。「そこを曲がれば古墳だよ」みたいな。
地味かもしれませんが、こんな文化的なものが山ほどあるってのも魅力ですよ。もしかしたら東京などにもあるのかもしれませんね。知られていないだけで…。
挙げればきりがないほど、房総は魅力がたくさんあります。サービスを充実されるとA級になるものばかりかもしれません。そんな明るい未来を期待して、房総浪漫な生活をこれからも楽しんでいこうと思うのでした。
↑フリートークの音声コラム「房総APPS」もぜひ視聴ください!(ダラダラと喋ってますけど)
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